「USCPAが意味ないって本当!?」
「少し興味があるんだけど、取得しても役に立たないのかな・・?」
USCPAを目指しても、思い描くキャリアによってはあまり役に立たない場合もあります。
今回は、USCPAに合格して未経験で監査法人に転職をした経験のある私が「USCPAを目指しても意味ない」「役に立たない」と言われることについて解説していきます。
※この記事を読むと、あなたがUSCPAを目指しても良いかどうかの1つの判断基準となります
USCPAが意味ないと言われる理由/1-4
USCPA試験に合格したり、ライセンスを取得してもあまり意味がないのではないかと疑問に思う人もいるかもしれません。
目指しても意味ないと世間で言われる理由や、実際に私がUSCPAとして働いてみて「こういう場合はあまりUSCPA資格は役に立たないかもしれない」という事を挙げてみました。
試験に挫折して諦めた人/1-5
まず、一度USCPAにチャレンジして挫折した人や諦めた人が「USCPAは意味ない」と言っているケースがあります。
実際に自分も1度目の挑戦で科目合格で挫折したことがありました。
その時は就活が上手くいったこともあって「今は授業も忙しいし、良く考えたら全科目受かってもな・・」と諦めたことを正当化しようとした事があります。
これは皮肉でもなんでもなく、何かに挑戦して上手くいかなかった場合は良い意味で忘れたいのである意味では当然のことかなと。
そのため、この場合は本当にUSCPAが役に立たないと思っているわけではないという事ですね。
アメリカの資格だから/1-8
USCPAはアメリカの公認会計士資格なので、日本では独占資格として活用できないという事も役に立たないと思われてしまう大きな理由の一つですね!
「日本の資格ではない」という事実が、USCPAの有用性を排除してくなってしまう主な要因となってしまうわけです。
日本で会計事務所を開いてビジネスを行うことができない・・。
ライセンスを取得すれば、アメリカの取得州で開業することはできますがそれをする人はあまりいないでしょう。
日本で会計事務所や監査法人を自分で立ち上げたければ、日本の公認会計士資格を取りますからね。
もちろん、USCPAの資格を活かして独立する事自体は可能ですがあくまでスキルを活かした独立あって独占業務で独立する事はできないことで「意味ない」と言われてしまうでしょう。
簿記を取得した方が良い事が多い/2-5,2-9
USCPAを取得を考える際に、「簿記はどうかな~」とセットで検討する人も多いのではないでしょうか。
これは自分が簿記2級とUSCPAの両方を取得してみて感じたことなのですが、純粋に日本で経理の仕事をやりたい場合は簿記の方が評価は高いです。
USCPAは簿記に比べると「経理職になるにはちょっと尖った資格」という位置づけになります。
そのため、外資系やグローバル企業など海外案件が絡む経理職の一部の場面で強いのですが「日本の経理職全体」という観点で見ると簿記2級や1級に合格している人を評価する企業の方が多いです。
やはり相対的に簿記の方がみんな知っているため、「USCPAは簿記に比べて役に立つ場面が少ないよな~」という感じてしまうのです。
日本の中小企業にはあまり知られていない
さらに深堀すると、USCPAは外資系やグローバル案件を扱う大企業には強いですが、逆に完全ドメスティックな企業には弱いのが残念なところ。
自分が狙っている業界や企業が、国内でだけビジネスを行っていて英語も仕事中全く使わなかったとしたら普通に考えてUSCPAって必要ないですよね。
もちろん、会計の部分において知識は役に立ちますがそれなら簿記や公認会計士資格を持っている人を採用すればいいという話です。
外資系でもない、日本の中小企業などはその傾向は強い。
大手企業なら少なからず海外と取引していたり英文で資料作成をしたりする場面があるので需要はありますが、小さな日本の会社だとそもそも採用担当者がUSCPAを知らないということも多いんですよね。
どこの会社でもUSCPAが通用するというわけではありません。
日本の公認会計士試験が一般的だから/2-11
「監査法人に就職・転職するには公認会計士試験が王道」という揺るぎない事実があるため、それと比較するとUSCPAは意味ないと思われてしまいます。
日本の公認会計士と違い、USCPAは資格としては日本ではマイナーな部類です。
10年ほど前に比べると遥かに認知度や評価は上がってきたと強く感じますが、それでもやはり公認会計士と言えば「日本の方」でしょう。
USCPAも「米国公認会計士」なので会計士という同じ部類ではあるのですが、別の種類の資格という認識になるのもしょうがない気がします。
公認会計士に比べたら、USCPAは1~2割ぐらいしか日本にいないですからね。
合格しても転職できない可能性があるから/9-5
資格に合格して転職を狙う人にとって、「USCPAに合格したのに転職ができなかった・・」という事もあります。
逆に日本の公認会計士の場合は「試験合格=監査法人にほぼ全員就職」という事が確定します。
そのため、比べてしまうとUSCPAに頑張って合格しても転職できなかったら意味ないなと思われてしまうでしょう。
実際は年齢と実務経験とのバランスで転職活動は上手くいくかどうかが決まるケースがほとんどです。
また、応募タイミングや狙う職種や業界の研究が不十分だと「そもそもUSCPAがあまり評価されない会社に応募してしまった」という事態になってしまう人もいます。
そのため、転職活動が失敗に終わった人にとっては「USCPAが役に立たなかった」と感じる場面は多いのです。
USCPAの認知度が低い事による誤解/1-13
これは、USCPAが意味ない資格と認識される最大級の要因でもあります。
会計分野の事に詳しい人でないと、「USCPAってなんですか?」という反応が返ってくるのが残念ながら普通です・・。
取得する側にとっても、「認知度が低いとあまり評価されないだろうから意味ないかもしれない」という気分にもなってしまいます。
世界的にはUSCPAの方が公認会計士よりも認知度は高いのですが、日本国内となるとやはり資格全体で見てもマイナー資格・・!
「知らない人が多い=役に立たない」という風に思われるのは仕方のない事なのです。
とはいえ、日本のグローバル化はずっと今後も継続していくはずなので将来性もありますし認知度はもっと上がっていくはずなので「意味ない」という声は少なくなっていく予想されます。
悪く言えば「中途半端な資格」だから
USCPAは会計やファインナンス、ITや法律の知識や英語など幅広く学べる資格です。
転職先もグローバルに活躍できて監査や経理、コンサルティングや金融業界などで活躍できます。
ですが、裏を返すと「スキルや職種の幅が中途半端」とも言えます。
簿記なら会計だけを突き詰めていきますし、公認会計士試験も監査や財務会計・法律など会計周りの知識を超深堀りして問われてきます。
・簿記=経理
・公認会計士=監査
という感じで、両方ともUSCPAより深堀した知識が身につきます。
英語を活かせるというのがUSCPAの最大の強みですが、あまり英語が必要とされない場面では簿記や公認会計士より「弱い」と言えてしまうところです。
一番のなんでも屋な資格なので、1つの分野に特化して知識を発揮できるわけではないので「上手く使わないと意味を見出しにくい」という資格というのは否めません。
USCPAの価値は人によって全く違う
色々とネガティブな側面を解説しましたが、USCPAは日本においては万人受けする資格ではなく「ちょっと尖ってキラキラ輝きたい」という人向けの資格と言えるでしょう。
簿記や公認会計士の方が色んな人にとって無難で確実である一方、USCPAは特定の人にとてつもない力を発揮する資格だと自分は感じました。
なので、USCPAが意味ある資格かどうかというのはその人自信の置かれた状況やキャリアプランによって全く異なるということです。
特定の分野で大きな武器になるのは事実/9-4
では、USCPAを取得する価値がある人というのはどういう人か?
これは個人によって差はありますが、以下のような人にとってはものすごくメリットのある資格だと強く感じています。
・働きながらコスパの良い資格を求めている
・グローバル&専門性のある職種につきたい
・会計や金融に関わる業務を現在やっている
・まあまあの難易度の資格で人生逆転して高年収を得たい
・英語を使って数字を操るかっこいい事がしたい
・外資系企業やグローバル企業で働きたい
・かっこよくて洗練されたイメージが欲しい
上記は一例ですが、USCPAを取得して絶大な意味を見出せる場面というのはまだまだあります。
このように、万人受けしないながらも特定の人や企業に「刺さる!」資格なんですよね。
USCPAで人生が変わった人も沢山いる/1-2
USCPAに合格した事で、キャリアップや転職をして人生が変わった人も沢山います。
かくいう自分もその一人でした。
大学時代に1度USCPAに挫折して、社会人になって銀行に就職した後に派遣社員として働きながら再度目指しました。
再挑戦でギリギリ全科目合格して最終的にBIG4で働けたという経験は大きな財産となりました。
少なくとも自分は「USCPA取得はものすごく意味があった」という気持ちしかないです。
「USCPAが意味あるものかどうか」はあなた次第・・!
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