「USCPAがあれば海外で働ける?」
「USCPAを活用して海外駐在する方法が知りたい」
今回は、監査法人で勤務した私がUSCPAの海外駐在について解説していきます。
USCPAで海外駐在を狙う方法/14-1
USCPAは他の資格に比べると海外駐在が狙いやすいです。
理由はシンプルで、英語と会計という世界で使える2つのスキルが身についているため会社の海外派遣プログラムに合格しやすいためです。
もちろん、会社の規模や業界によりますが、USCPAが海外駐在を狙うのであれば零細企業や中小企業ではなくある程度規模の大きい企業で働く必要があります。
その中でも、海外駐在の実績を多く残している企業で働き比較的良い社内評価を得ることで駐在が非常に実現しやすくなります。
海外で働くことを1つのキャリアとして見据えているのであれば、USCPAは非常におすすめです。
おすすめはBIG4の海外派遣プログラム/10-11
USCPAで海外駐在という形で勤務をしたい人におすすめの組織が監査法人です。
特に、BIG4のような大規模監査法人であれば世界各地への海外派遣プログラムの制度が充実しており他の企業に比べてもチャンスが多いです。
日本の公認会計士の人も海外駐在する事も多いですが、USCPAであれば英語力の面でより有利な形で派遣プログラムに応募できる可能性が高いです。
シニア~マネージャー以上
もちろん、誰でも海外に駐在ができるわけではありません。
その国への派遣希望者が多い場合は社内で競争になるため、英語力や海外経験だけでなく年次や人事評価なども考慮される法人が多いです。
年次に関してはBIG4によって決まりは異なりますが、基本的には4~5年目以降のシニアスタッフ以上とされている事もあります。
海外に駐在をするくらいですから、さすがに1~2年目のスタッフがいける事はあまり聞いたことがありません。
駐在できる国は様々
BIG4であれば、勤務できる国は様々です。
人気なのはアメリカの各地ですが、オーストラリアや西ヨーロッパや東ヨーロッパなど多岐に渡っています。
アメリカの場合はニューヨークやLA、シカゴやシリコンバレーなど地域も様々なのでチャンスも比較的多いです。
BIG4は世界中のメジャーな地域からマイナーな地域まで事務所ネットワークが広がっていますので、いけない国はないと言ってもいいかもしれません。
実際に監査法人で海外駐在した人
私が留学して話を聞いた人や、監査法人勤務時代に見てきた人の海外派遣先はやはり様々でした。
ニューヨークに行く人が結構多かったですが、ロサンゼルスや香港、トルコなどに駐在が決まった人も見てきました。
「BIG4って本当に色々な所にいけるんだな~」と感心した記憶があります。
実際に駐在に行った後もその人たちと日本のチームがコンタクトを取る事もありました。
ニューヨークに派遣されたUSCPAの人は、「戻りたくないね~!」って言ってたのを覚えています(笑)
私はLAに留学していたことがありアメリカを十分に堪能したと感じたので海外派遣プログラムには興味なかったですが、初めて海外勤務する人からしたらすべてが新鮮な気持ちになります。
事業会社ならグローバル展開しているところ
もちろん、監査法人でなくとも以下のようにグローバルに事業を展開している規模の会社であれば海外駐在も可能です。
・海外に子会社がある
・海外に支店がある
・海外と取引している
・海外の他企業と提携している
・海外で行うプロジェクトが頻繁にある
大手メーカーや金融機関、商社などはこの5つにどれかに必ず当てはまっています。
事前にその会社のウェブサイトなどで海外駐在があるかなどを調べて応募してみるのもありです。
経理・財務職での駐在が一般的/11-2
USCPA持ちの人が事業会社で駐在を狙うのであれば、経理や財務職など数字を扱う管理業務で海外に赴任するのが一般的です。
経理や財務などの管理業務は世界中どこの会社でも必要としているスキルなので、海外駐在がしやすい職種なので好都合です。
私が大学時代に内定をもらった大手電機メーカーは当時経理や財務で海外経験のある人を積極的に採用していて、USCPAに科目合格していた自分は「将来的には海外赴任を視野に入れてもらう」という風に言われたのを覚えています。
結果的にそこの内定は辞退しましたが、会計職やUSCPAの人は海外駐在で需要があるということです。
USCPAであれば、さらに海外赴任の候補として白羽の矢が立つケースも多いという利点もあります。
会計職で駐在をするのであれば、赴任先では責任者などかなり高いポジションで行く可能性も高いです。
会社でCFO(財務担当執行役員)がナンバー2などの重要ポストを兼任するように、経理や財務は企業のお金をコントロールする重要なポジションなので駐在先では会社の管理を求められる場合が多いです。
海外駐在は運次第なところもある
とはいえ、USCPAを保有していて経理や財務部で仕事をしていれば必ず駐在ができるかといえばそういうわけではありません。
やはり事業会社でも人気の海外赴任先は競争も激しかったりしますし、会社の都合で海外赴任を募集する時期としない時期もあります。
監査法人に比べると、どちらかというとちょっと不確定要素が多いという話も聞きますので運に左右されやすい方ではないでしょうか。
また、事業会社の場合は自ら応募するよりも辞令が出ていくことになるケースもあるため会社が決めことも多いという点でも運要素が若干強い印象があります。
海外駐在は待遇が良い?
海外駐在は慣れない国での生活になるため苦労も多いですが、金銭面などでの待遇はかなり良い方です。
海外勤務手当やハードシップ手当など代表的な海外駐在員の手当がつきますし、会社独自の手当てを用意しているところもあります。
国によっても手取りの待遇は異なりますが、一通りの家具付きの住宅も用意されていたりすることも多いため生活自体はかなり優雅と言えるケースも多いです。
ちなみに、私の留学生時代の日本人の友人が商社勤めの父親の仕事でサウジアラビアに一時期住んでいたことがありました。
その時は大きな自宅には部屋が沢山あってお手伝いさんがいて、外出時は運転手が必ずついていたらしいです。
もちろん、もともとの日本での役職にもよるでしょうが海外駐在は苦労する一方で優雅で新鮮と感じる人もいます。
海外駐在⇒現地就職はあり?
ちなみに、海外赴任となると少なくとも2~3年以上はその国に勤務するのが普通ですがそこから現地就職して移住することは可能なのでしょうか?
これに関しては、国にもよりますがそう簡単ではないというのが現実です。
海外赴任の場合はあくまでも日本の会社に籍を置いているだけなので、その国での現地就労ビザを持っているわけではありません。
現地の就労ビザを取って移住するのであれば、現地の別の会社に転職するためにビザスポンサーを探す必要があります。
また、アメリカなどは就労ビザを取得するためには抽選に当たる必要もあるため運の要素も絡んできます。
もちろん、海外駐在をしてその国で仕事したという経験はプラスになりますが「海外駐在=現地就職に必ずしも有利」というわけではないことはお伝えしておきます。
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