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USCPAがあればIFRS検定を受ける意味がなくなるのか!?

「USCPAでIFRSはカバーできるの?」

「IFRS検定って、USCPAがあれば意味ない?」

USCPA(USGAAP)とIFRSの関係があいまいになっている人もいるかと思います。

今回は、USCPAとIFRSの関係を解説しながらIFRS検定の有用性についても触れていきます。

目次

USCPAがあればIFRS検定は不要か?

USCPAを取得することによって、IFRS検定は不要になるのでしょうか?

これについては、

・不要ではないがUSCPAがあればIFRS検定の効果は薄い

というのが見解です。

USGAAPとIFRSの主要な差異は解消

上記の結論の背景として、米国会計基準であるUSGAAPとIFRS(国際財務報告基準)の間の重要な差異は現在解消されているという事が挙げられます。

以前はUSGAAPとIFRSでは、一部の重要な会計処理においてやり方が異なっていました。

しかし、IFRSは主にヨーロッパでスタンダードに採用されている会計基準ですが、世界的に会計処理をなるべく統一しようという動きがありました。

その結果、USGAAPとIFRSの間で重要な会計処理の違いをなくしてやり方が統一されたのです。

USCPAの試験範囲からIFRSが除外された

USCPAの試験範囲にはIFRSについて問われる問題も以前はありましたが、米国会計基準とIFRSの差異が解消されてからはIFRSが試験範囲からなくなりました。

そのため、現在のUSCPA試験は米国会計基準のみをベースとした出題となります。

USCPA合格=IFRSの理解

以上のようなことから、USCPAに合格するという事は米国会計基準だけでなくIFRSも理解していると言えるでしょう。

そのため、USCPAに合格すればIFRS検定を受ける意義はあまりないのかもしれません。

ただ、IFRS検定は日本語で受験ができるためIFRSを日本語で理解したい人にとってはおすすめと言えます。

英語が苦手だが、「IFRSに興味がある」「業務上IFRSの知識が必要」といったような人も多くいるかと思いますのでIFRS検定を個別に取得するのは有益となります。

USCPAとIFRS検定の違い

ここでは、USCPAとIFRS検定の違いを様々な観点から見ていきましょう。

受験資格/4-1

USCPAとIFRS検定の受験資格はそれぞれ以下の通りとなっています。

USCPA:大学卒か卒業見込みで一定の単位を取得(州による)

IFRS検定:誰でも受験可能

IFRS検定は学歴や年齢などの条件が一切ないので、USCPAに比べて気軽に受験できるのがメリットですね。

試験制度/5-0

USCPAとIFRS検定の試験制度を比較すると、以下のようになっています。

USCPA

・科目:コア3科目と選択科目1科目の計4科目

・出題形式:MC問題(4択)とTBS問題(シミュレーション)

・受験日:ほぼ自由に設定可能

・試験方式:CBT(テストセンターのPCで受験)

・合格判定:各科目75点以上

IFRS検定

・科目:1科目

・出題形式:選択式

・受験日:年3回(2月・6月・10月)

・試験方式:自宅でオンライン受験

・合格判定:正答率60以上で合格

USCPAと違い、IFRS検定は問題がすべて選択式な上に自宅で受験可能となっています。

しかも、試験を受けた直後にメールで結果が通知されるので合否判定までがとてもスピーティーです。

受験日は年3回と限られていますが、会計関連の資格の中では思い立ったらすぐにチャレンジしやすい試験制度ですね。

難易度/2-4

USCPAとIFRS検定の難易度を比較すると、以下のようにUSCPAの方がはるかに難しいことがわかります。

勉強時間

USCPA:1200時間~1500時間

IFRS検定:150~200時間

合格率

USCPA:推定15%~20%(日本人の全科目合格)

IFRS検定:50~80%程度

USCPAはかなりの難関資格なので1年以上は少なくとも勉強が必要ですが、IFRSは合格率も高いので2~3か月ほどの学習で合格可能です。

また、USCPAは予備校必須ですがIFRS検定は独学でも合格を十分に目指せます。

資格の活かし方/1-13

USCPAとIFRSでは、以下のように活かし方が異なってきます。

USCPA:高年収業界への転職・社内異動や昇進などに活かせる

IFRS検定:会計業務に関わっている人が仕事に活かせる

USCPAは難易度も高いかわりに取得価値も高いため、転職活動に利用したり社内の昇進材料として活用したりと大きくキャリアアップが可能です。

IFRS検定の場合は、資格自体でキャリアアップを狙うというよりは現職で会計業務に携わっている人が知識を深めるために取得する意味合いが強いでしょう。

取得費用/1-3

USCPAとIFRSの取得コストは以下のようになっています。

USCPA:約100万円(予備校代込)

IFRS検定:約25万円(予備校代込)

IFRS検定は受験料が47300円となっており、予備校を利用する場合は約20万円かかります。

独学で合格も無理ではない資格なので、その場合は受験料のみがコストになるため安価に取得も可能です。

知名度

USCPAとIFRS検定を比べると、USCPAの方が圧倒的に知名度や認知度は高いです。

IFRS検定はそれ自体で大きくキャリアアップやブランド価値を高めるものではありません。

なので、他の資格と組み合わせて補助的に自分の知識を深めるものという位置づけで見た方がよさそうです。

どちらを取得する方が良い?

どちらを取得した方が良いかという事については、以下のように結論づけることができます。

USCPA:難易度の高い資格で大きくキャリアアップしたい

IFRS検定:現在の会計関連の仕事に役立てたい

IFRS検定は用途がかなり限定的になるので、グローバルに大きくキャリアアップしたいのであればUSCPAを強くおすすめいたします。

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