「USCPAが香港で働くのってどう?」
「今の香港は日本人が働きやすいのかな?」
一国二制度が形骸化している香港での勤務事情について今回は解説していきます。
香港は世界屈指のビジネス大国/14-1
香港は国自体は小さいですが、世界でも有数のビジネス大国でもあります。
特に金融や会計などの分野では、ニューヨークやロンドンなどに劣らないぐらいの勢いがあります。
世界的に有名なインベストメントバンクやBIG4など、働いて自分のキャリアレベルをアップさせるには申し分ない場所です。
加えて英語でコミュニケーションをとる事が普通なので、語学力向上の面でも短い期間の経験だとしても必ず自分の糧になります。
USCPAは香港で評価が高い
特に、USCPAについては香港では評価はとても高いです。
残念ながら2022年に香港はUSCPAの相互承認協定を解消してしまいましたが、それでもUSCPAが大きく評価されていることには変わりありません。
現地の企業が採用してくれるのであれば、相互承認協定がなくとも就労ビザを発行してくれる可能性も高まります。
私が監査法人にいた頃に香港の監査チームと一緒に仕事をする機会もありましたが、USCPAを持っている自分の事をかなり評価してくれていました。
それだけ香港ではUSCPAが当たり前のスキルとなっているようです。
BIG4の香港事務所は日本人も多い
香港ではBIG4がそれぞれ香港事務所を構えているため、日本から駐在している日本人も多いです。
私の知り合いのUSCPAも香港のBIG4に勤務している人がいましたが、とにかく仕事のスピードが速いと言っていました。
そのため、香港では現地の会計士資格や日本の会計士・USCPAなど入り乱れているためUSCPA持ちの外国人が当たり前のように働いています。
英語と会計・金融でレベルアップ
ビジネスに関しては、香港では英語が公用語なのでみんなできて当たり前となっています。
英語を駆使して金融や会計などの専門職は人気があり、かつ最先端の金融都市でもあるためアメリカやロンドンで働くのと同じくらい自分のキャリアにとって大きな武器となります。
香港ほどUSCPAが働くのに適している国は少ないといってもいいぐらいでしょう。
BIG4の日本から駐在する場合でも、香港はかなり人気があり帰国後の監査法人での出世にも大きな影響を与えてくれます。
香港は常にみんなが忙しそうにしていますが(実際に忙しい)、ビジネスマンとしての成長スピードも速い国と言えるでしょう。
香港で働くには何をすればいい?
出張などで90日以内の短期滞在であれば就労ビザは必要ないのですが、本格的に香港に住んで長期間働くとなるとビザ取得が必要となります。
香港でビジネスをする場合には色んな種類のビザがありますが、一番ポピュラーなのは就労ビザ(Employment Visa)です。
一般就業政策(GEP)に基づく就労ビザとも呼ばれ、香港イミグレーションが審査して発行を決定します。
そのため、就労ビザを取得するにはまず現地の企業がその人を採用したいという意思がある事が必要です。
そのうえで、雇用主や申請者の状況をイミグレーションが基準に基づいて審査してビザ発給がされます。
この就労ビザはある程度専門スキルを持っている人を対象としたものであり、学歴やスキル・経験などが総合的に判断されます。
基本的には大卒以上で3年以上の専門分野での職歴があることが基準ですが、香港経済に利益があると判断されればこの限りではないです。
また、このビザの発給に関してはアメリカとは違い発給数に制限がないため「運が悪くてビザが取れない」といった事が起こりにくいのが香港就労のメリットです。
香港の就労ビザ取得の難易度は?
USCPAで監査や経理・財務などの専門的なスキル・経験を持っている人であれば、欧米に比べると就労ビザは比較的取りやすいと言われています。
とはいえ、年々就労ビザの取得は厳しくなっているとも聞きますので会計分野の職務経験があるからと言って必ずしも簡単に取れるわけでもないのが実情です。
ビザ申請が却下されるパターンとして多いのは、専門性や就業経験が足りなかったということや雇用主側の問題だったりすることもあります。
ただ、香港のビザ取得は基準が明確なのでしっかりと準備すれば念願がかなうことも多いでしょう。
香港での生活事情
2020年に大きな政治的な改革があり、一国二制度が実質崩れてしまったことで「香港に住むって大丈夫なのか?」と心配される人も多いかと思います。
これは結論から言ってしまえば、「日本人にとっては安全であまり気にする必要はない」ということです。
現在は香港では以前以上に日本の飲食店や文化に関心が高まっており、日本人はむしろ歓迎されます。
日本の飲食店は特に増えていて、丸亀製麺やモスバーガーなどおなじみのお店が人気だったりします。
なので、安全かどうかと言った面では心配ありません。
生活で不便を感じるのは香港では外食の際の費用がかなり高い事ぐらいですね。
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