「AUDはどうやって勉強すればいい?」
「AUDで沼にハマってしまっている」
今回は、意外とみんながつまずく2024年以降のAUDの勉強法と対策について解説していきます。
USCPA:AUDの特徴/5-28
まず、AUDの大まかな特徴としては以下になります。
・TBS問題で沼にハマりやすい
・FARに先に受かってないと厳しい
・意外と暗記科目が多いので法則が分かれば学習が楽しい
これは個人的な経験が大きいですが、沼にハマりやすいですが監査法人で即戦力になる科目なので大事な科目となってきます。
USCPA:AUDの難しいところ
AUDの難しいところとして、監査はほとんどの人は馴染みがないので全体像をつかむのに時間がかかります。
また、MC問題では迷わせる問題が意外とありますしTBS問題ではFARの知識も必要とした応用的な問題が出題されやすいです。
また、試験の手応えと実際の結果が一致しないケースもあるので沼にハマりやすいのです。
USCPA:AUDのTBS問題は難しい?/6-28
個人的な経験で言うと、AUDのTBS問題は難しいです。
自分が初めてAUDのTBS問題に直面した時は「何を見て状況判断をしてどう解答すればいいんだ?」となりました。
まあこれは独学だった自分がサンプル問題やリリース問題を全くやらなかったせいもありますが。
ただ、朗報としてAUDのTBS問題は似たような問題の使いまわしが多少多い傾向があるためリリース問題をやり込むことで似たような問題あたって「ラッキー!」となることもあります。
USCPAのAUDに落ちた場合/6-36
AUDに落ちやすい人の特徴として、全体像の理解をしていないケースが多いです。
AUDは暗記で得点を伸ばせる問題もありますが、根本的に監査の全体像を理解しないまま部分的に問題演習をこなす人は沼にハマります。
他の科目よりテキスト精読比率を増やす/6-2
AUDはやみくもに問題演習を増やすよりも、テキストで精読してインプットを多少重視した方が良いです。
AUDは多くの科目の集大成とも言えるので、テキスト読み込みや講義視聴で慎重にいきましょう。
私は強引にMC問題のやり込みだけで合格してようとしてしまったので、2回も落ちてしまった経験からアドバイスさせていただきます。
監査の流れを真っ先に頭に入れる
監査法人に入って監査業務をすれば、監査の流れは自然と身に付きます。
だがまだ、監査業務未経験のみなさんはそうは言ってられません。
AUDにスムーズに受かるためには、やみくもに問題演習をすることではありません。
監査の全体像と流れをしっかりとインプットすることです。
これを最初にすることで、その後の学習のしやすさが格段に行いやすくなります。
監査・レビュー・コンピレーション等違いを整理
AUDと言えば監査だけですが、まず全体像として監査人が依頼を受けてやることは監査だけではないです。
レビューを依頼されることもあれば、コンピレショーンを頼まれる事もあります。
まずは、「監査」「レビュー」「コンピレーションの」違いを把握するところから始めましょう。
・監査(手続きをしっかりとやる)
・レビュー(監査よりも省いた手続き)
・コンピレーション(財務諸表などを作成するサービス)
この違いを理解するだけでも学習のスムーズさが全然違います。
問題がどの監査手続かを理解しながら解く
問題を解くときは、まず問われている問題が監査なのかレビューなのかコンピレーションなのかを問題文をちゃんと読んで間違えないようにしましょう。
全体像が分かっていれば、この違いは容易に意識できるようになります。
そうすれば、とんちんかんな解答にならずに解答の精度が上がります。
監査報告書のパターン暗記は超得点源!
監査報告書というのは、ある程度雛形が決まっています。
また、監査結果には4つのパターンしかないから暗記して得点源にしやすいです。
無限定適正意見(Unqualified opinion):財務諸表に特段問題なし
限定付適正意見(Qualified opinion:一部不適切な箇所はあるが大筋では問題なし
不適正意見(Adverse Opinion):不適切な箇所があり、それが財務諸表全体に悪影響を与えている
意見不表明(Disclaimer of opinion):監査人からの監査結果の公表は差し控える
正式な定義からはかなり省略してまとめましたが、おおむねこんな感じの解釈です。
監査報告書の問題は、主に無限定適正意見からの出題が多いのでこの報告書に記載する事項のパターンに慣れればマジで得点に自信が持てます。
自分はこういった問題が出題されたら、「いただきます!」と言って自信を持って解答していました。
監査報告書の音読もおすすめ
最初この監査報告書の書き方についての問題はこんがらがるのですが、何度も繰り返しやっているパターン化してきて即答できるようになります。
おすすめなのは音読です。
監査法人に入ってまもない若手は、重要な監査報告書に間違いがあってはいけないので2人1組になって音読して読み合わせをするぐらいです。
それだけ、音読によって覚えられる効果が高いということです。
Unqualified opinionをまず暗記
まずは無限定適正意見であるUnqualified opinionのパターンを暗記しましょう。
世の中で監査人から公表される95%以上がこのUnqualified opinionと言ってもいいくらい基本なので、まずは基本形を見てどこに何が書いてあるのかを把握すればあとは応用がききます。
内部統制と実証手続きの関係を理解する
AUDでは内部統制と実証手続きに関する問題も頻繁に出題されます。
でも、これもパターンを覚えてしまえば実は全然複雑ではありません。
内部統制とは、ざっくり言うと「会社の体制がしっかりしているか」です。
実証手続きとは、監査人がクライアントからもらった資料をチェックして実際に整合性をチェックする作業です。
この両者には大きな関係があり、一旦このパターンを覚えればサクサクと問題演習が進みます。
この関係はすごくシンプルで、
・内部統制がしっかりしている企業は実証手続きをある程度省ける
・内部統制が怪しい会社は実証手続きを多めにやる
こんな感じです。
例えていうなら、
・恋人の普段の振る舞いが誠実な感じなら相手のスマホチェックはしない
・恋人の振る舞いで浮気や不倫の疑いがあれば相手のスマホをチェックする
こんな感じでしょうか(笑)
つまり、内部統制や実証手続きと我々はいつも仕事中に言ってましたが身近なシチュエーションに置き換えてみればそんなに難しい論点ではないということです。
なので、この内部統制と実証手続きの関係性をしっかりと把握していれば大きな得点源と自信につながり「AUDって楽勝じゃん!」となります。
TBS対策は問題を覚えるまでやり込む
AUDのTBS問題はFARで培ってきた知識などが必要になる場合もあり、侮れないパートとなっています。
そのため、AUDのTBS対策は他の科目以上にしっかりとやりましょう。
問題演習でやった事が本試験で的中!/6-32
ちなみに、2度目のUSCPA試験への挑戦で自分がAUDのTBS問題を解いている時に奇跡が起きました。
普段の問題演習でやり込んでいた問題がそっくりそのまま本番で出題されたのです(笑)
演習時は答えを覚えるくらいやり込んでいたので、そのパートが問題演習を出されたものを全く同じことを確認してから瞬殺できました。
USCPAは過去に出題された問題を使いまわす場合もあるというのを自分の経験から肌で感じていましたが、さすがにTBS問題の大問1つがまるまる使いまわしというのは幸運でした。
なので新試験になってからどうかは分かりませんが、自分が演習をしたTBS問題はしっかりと覚えているくらいやり込むことをおすすめします。
AUDの勉強が一番楽しかった
余談ですが、自分はAUDの学習が一番楽しかったです。
あまりこういう人はいないと思いますが、自分はFARやREGのような計算問題が苦手だったのでパターン暗記でサクサク問題を解いてレベルアップできるAUDの学習が好きでした。
内部統制と実証手続きの関係も大原則を覚えるだけで問題を見た瞬間に瞬時に解けるようになりました。
監査報告書に関する問題もパターン暗記なので、何度も暗記して簡単に解けるようになりました。
AUDって意外と暗記科目なんですよね、自分的には。
なので、監査やレビューの違いに関する問題もかなり得意でした。
ただ、TBS問題に関しては当時は演習量があまりにも少なかったため試験に苦戦しましたがとにかく楽しかったのを今でもよく覚えています。
AUD74点⇒83点で合格!
学生時代はTBS問題のせいで沼にハマり2回落ちて一旦USCPAから撤退しました。
が、社会人になってからはTBS問題の演習を少し増やして全科目の中では最高得点を取ることができました。
現在AUDに関して沼にハマっている人も、自分のように監査の全体像やパターン暗記で学習が楽しくなってくる可能性もありますのでご参考までに。
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