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USCPAを取得してアメリカで働く方法【留学経験者が語る】

「USCPAがあればアメリカで働ける?」

「アメリカで働くのってどう?」

留学や海外就職先として大人気のアメリカですが、今回はアメリカに留学経験のある自分の視点からアメリカ就職について解説していきます。

目次

アメリカの就職・転職事情/14-1

まずいきなりですが、アメリカと日本の就職や転職事情は異なる点が沢山あります。

日本では新卒で企業に就職する場合、大学生のうちに一括で就職活動をして卒業するまでに内定を得ることが普通ですがアメリカでは卒業してから仕事を見つけます。

そのため、アメリカでは新卒枠というのがなく企業は通年採用が当たり前となっています。

また、仕事を見つけるにあたっては学歴や専攻・成績をものすごく重要視します。

日本の場合は専攻や成績はあまり関係なく、どこの大学を出たかだけの場合が多いですよね。

実はアメリカは日本以上に学歴至上主義なのです。

採用に関しては日本以上に常に即戦力を求められますので、実務経験だけでなく専攻も重視されるのです。

さらに、アメリカでは転職をしてキャリアアップしていくのが当たり前です。

年功序列で同じ会社に勤めて給与がアップするような仕組みではないため、今以上に条件の良いところに転職をして年収を上げるのが普通です。

そのため、アメリカ人は生涯で10回以上転職をすることが多いため現在の職場を辞めてすぐに次にいくというのはマイナスにはなりません。

他にも色々とありますが、このようにアメリカの仕事探しは日本と異なった仕組みを持っています。

アメリカのUSCPAの年収/9-2

アメリカではUSCPAの地位は高いため、年収は日本と比べても見劣りしません。

1年目だと500万円くらいで、数年で700万円~800万円くらいになることが多いです。

アメリカでは、ポジションが上がるほど日本以上に年収の上り幅が高いため6~7年目あたりで転職に成功すれば1500万円以上もの給与を得る事も可能です。

その代わり、実力主義で日本以上にクビになりやすいためそのリスクの対価として高給とも言えます。

USCPAの場合、最初は監査法人からキャリアをスタートさせる人が多いです。

ただ正確には、アメリカではUSCPAは監査法人に入所してから3年以内ぐらいを目安に取得するのが普通です。

そのため、大学ではアカウンティング専攻で卒業してBIG4で働き始める事が多いというのが正確です。

監査法人で働きながらUSCPAを取得して、その後はどんどんと転職を繰り返してポジションと年収を上げるのがアメリカのCPAの常識となっています。

アメリカでのUSCPAの仕事内容

アメリカではUSCPAは監査法人で働くだけでなく、一般企業で活躍する人も多いです。

日本だと公認会計士のほとんどは監査法人勤務の人の割合が圧倒的に高いですが、アメリカでは実は監査法人に勤める人は4割程度と言われています。

残りの6割はコンサルティングファームや一般企業の財務・経理担当者としてキャリアを積んでいくので、監査法人で働いた経験がない人も普通です。

アメリカでも監査法人はキャリアをスタートさせるのに最高の場所だと捉えられていますが、必ずしもそれにこだわる事もないという空気があります。

日本に比べると、アメリカの会計士は監査以外の仕事をしている人が多いということですね。

アメリカで働くためのルート

アメリカで働くことを考えた場合、色々な手段がありますが主に以下の3つのルートで米国勤務を実現するのが王道です。

グリーンカードで永住権を得る

高校を卒業している人ならば、ほぼ誰でも応募できるクリーンカードでアメリカの永住権を手にする方法があります。

これは毎年世界中の人々を対象にランダムで抽選が行われ、当選した場合はビザも必要なくアメリカに永久に住むことが可能です。

犯罪歴などもなく普通に生活してきた人ならば抽選に応募することは誰でも可能なので魅力的な制度です。

しかし魅力的な分、当選確率がなんと約1%と言われています。

当選した場合、無条件にアメリカに住む権利を得ることができますが確率がとても低いため海外就職を実現するためにはあまり現実的ではないと言えます。

H-1Bビザで就労許可を得る

アメリカで働くということを考えた場合、このH-1Bビザ(就労ビザ)を取得することが王道となります。

H-1Bビザの対象となる外国人は以下の2つの条件を満たしている必要があります。

・大学卒以上

・高度な専門知識やスキル・経験を保有している職業

職業としては医者や会計士、弁護士やエンジニアなどが対象となるためUSCPAであれば問題ありません。

現地アメリカの企業が採用の意思を示してくれてビザスポンサーとなり、H-1Bの申請という流れとなります。

日本企業からの駐在員になる/14-2

日本企業から派遣されてアメリカに駐在するという方法もあります。

この場合、アメリカに就職するというよりは日本の企業に籍を置いたままでアメリカ勤務する形となります。

アメリカのBIG4などで働いている日本人には、この日本のBIG4からの駐在という形で勤務している人が結構います。

現地のビザを取得する必要がないため、アメリカで働いてみたい人にとっては現実的な手段と言えます。

アメリカでビザを取得する方法

アメリカで就労できるビザは複数ありますが、やはりH-1Bビザが一番本格的で王道となっています。

大学卒やUSCPAなどの専門職であれば基本的な基準は満たしていることになり、ビザスポンサーになってくれる雇い主が見つかればビザの申請が可能になります。

ですが、アメリカのH-1Bビザは申請できるようになる前に抽選に通らなくてはならない現実があります。 

就労ビザの当選確率は1/4

アメリカで働きたい人や移住したい人は年々増えてきている背景もあり、現在は就労ビザを申請できるかどうかにたどり着くまでにグリーンカードのように抽選に当たる必要があります。

これも無作為で抽選が行われるため、雇用主から内定が出ても就労がお預けになるケースもあるのです。

アメリカのH-1Bビザの枠に対して、年々申し込み者数が増えている背景もあり現在では当選する確率は約25%となっています。

グリーンカードよりははるかに当選しやすいとはいえ、内定が決まってから落ちてしまう可能性があるのはかなり痛い。

インターン・トレーニー用のJ1ビザが狙い目?/14-9

「とにかくアメリカ就職を経験してみたい」という人にとっては抽選のあるH-1B就労ビザよりも、インターンやトレーニー用のJ1ビザの方が狙い目だったりします。

いわゆる、研修生的な立場でアメリカの企業で働くためのビザです。

インターンは大学生や卒業後1年未満、トレーニーは大卒後1年以上の関連職務経験という基準がありますがH-1Bに比べると発給されやすいです。

インターンやトレーニーの場合は最長で18か月の滞在で終わりになりますが、就労ビザに比べると審査前の抽選がないため運に左右されにくく手っ取り早くアメリカで働けます。

もちろん、研修生という位置づけなので給与面は安い場合が多いですが経験や今後のキャリアとしても大きなものになります。

実際、H-1Bビザの取得が難しいためまずはJ1ビザでアメリカで働いているという人も多いです。

MBAなど大学院に留学するのもあり/14-5

アメリカ就職がより実現しやすい方向へ進みたいということであれば、アメリカのMBAなどの大学院留学をするのもありです。

MBAでなくとも、アメリカの大学院へ留学した場合さらに自分の専門性が高まり就労ビザの審査が通りやすくなります。

また、大学院卒業者は就労ビザの抽選チャンスが2度あるのも大きなメリットです。

就労ビザの抽選枠は一般枠と大学院枠があるのですが、もし一般枠で落ちた場合は大学院枠でも再度抽選に応募ができるので復活チャンスがありより当選しやすいのです。

大学院留学は費用もかかり簡単ではないですが、キャリアアップやよりランクの高い企業からのオファー・ビザ取得のしやすさなど沢山のメリットがあるのでおすすめです。

留学経験があるならCFNへ参加しよう

アメリカ就職を実現するためにできるだけ多くの企業の選考チャンスを得たいということであれば、キャリアフォーラム(CFN)への参加を積極的に検討してみましょう。

留学経験や海外就労経験がある人が対象となりますが、日本のグローバル大手企業が沢山参加しますしアメリカ採用枠と日本採用枠の両方があります。

アメリカ留学している学生からしたら定番の就職活動方法ですが、日本からわざわざ参加している人も結構います。

毎年冬にボストンで行われるボストンキャリアフォーラムが一番有名で、USCPAを保有している人は有利に就職・転職活動を進めることができます。

インターンやトレーニーなどでアメリカで働いたことがある人はその経験が大きな強みともなりますので、対象になるのであれば是非とも参加してみましょう。

アメリカ留学した経験からの視点

アメリカで働く手段は色々とありますが、私自信がアメリカに留学をして見てきた人や監査法人時代に海外に旅立っていった人たちの話を聞いたりしてきました。

そういった自分の経験から思ったのは、

・USCPAなどの会計スキルは海外就職に本当に強い

・海外で働きたいなら現実的には日本企業からの駐在というのが一番安定

・手ぶらで海外就職を狙うのは危険

ということでした。

会計はアメリカで働くのに強い

エンジニアや会計士などの専門スキルは、世界共通なので海外に出たい人には本当に強いし武器になります。

なので、USCPAという資格を持っていると日本はもちろんの事ですが海外でもなんとかなりそうという自信を持てます。

特にアメリカは公認会計士が日本以上に沢山いるので、会計士という職業が有益なものだと世間一般からもより認知されています。

アメリカは特になんのスキルもないと、ちゃんとした給与で仕事を見つけるのが難しい国なのでUSCPAは絶好の資格です。

日本のBIG4からの駐在が最も現実的

「アメリカで働ける可能性が高い方法」という事については、個人的にはいきなりアメリカでの現地就職を狙うのではなく日本のBIG4などからのアメリカ駐在を実現する方がやりやすいかと思います。

現地就職をするためのH-1Bビザの取得は必ず抽選という運要素を超える必要がありますが、駐在者に対して発行されるビザ(L-1)は抽選がないため基本的には会社が派遣してくれれば実現します。

特にBIG4はアメリカの各地への派遣体制が整っているため、USCPAかつ社内で普通に活躍していれば十分にアメリカ派遣の候補として選ばれます。

駐在であれば、給与面でも現地法人に左右される心配はないですし駐在してアメリカ生活を味わいながら移住を虎視眈々と狙うことも可能なので一挙両得だったりします。

「すぐにでもアメリカに行きたいんだ!」という人でなければ、まずは日本でUSCPAを活かして様子を見るのはとてもありかと思います。

アメリカ生活はどんな感じ?

私はアメリカで働いたことはなく、あくまでもカレッジと4年制大学の留学でした。

住んでいたのはLAですが、アメリカ生活を一言でいうと「開放的でポジティブ」といったところですね。

アメリカ生活に多くの人が同じようなイメージを抱いているのではないでしょうか。

アメリカにいると、まさに海外ドラマのようなシチュエーションに遭遇しますし自分も巻き込まれたりします。

公共交通機関などでは知らない人同士がきさくに話しかけあったりしますし、大学のキャンパス内では留学パンフレットに載っているように芝生に座り込んで青空の下で仲間と談笑や勉強といった場面もありました。

フレンドリーな感じや、自分を持ってハッキリと意見を言うなど日本ではあまり見られない光景を目の当たりにすることが多いので新鮮です。

アメリカで働きたいと考えている人は、理想がそのまま形になる可能性が高いというのは自分の経験からお伝えしておきます。

USCPAでハワイ就職は難しい

ちなみに、アメリカ本土ではなくハワイに就職してみたいと考える人もいます。

より陽気で楽しく仕事や生活ができそうなイメージですよね!

でも、実際にはハワイでの就職は本土以上に厳しいかと思います。

そもそもハワイには会計事務所や監査法人が少ないので、USCPAが活躍できる場面がなかなかないということです。

需要がカリフォルニアやニューヨークに比べたら、ハワイでの求人は相当少ないでしょう。

私が今まで出会ってきた人の中でハワイで働いているというのは聞いたことがないので、日本人が現地で就職するのは厳しいのかなと思います。

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