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監査法人では、どの業務にやりがいを感じていたか。クライアントにもよる

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監査は基本は黙々とエクセルやらワードやらで調書を作成することが会計士の仕事ですけど、監査業務の中でももちろんやりがいを感じる業務とかはありますよ。

どんな仕事でも、自分が工夫してやれば面白くはなるんですけどね(汗)

今回は、自分がやっていて面白かった業務について触れてみたいと思います。

自己査定監査

これは、一般企業の監査を担当していると全く縁がない仕事なんですよね。

自己査定は、銀行がやる業務なので銀行の監査を担当していると我々監査法人も金融庁検査とは違う形で自己査定監査というのをやることになります。

自己査定は、銀行が貸し出しをしている企業の格付け業務のことを言います。

金融庁の検査マニュアルに基づいて「正常先」「要注意先」「要管理先」「破綻懸念先」「実質破綻先」「破綻先」に貸出先の企業を会社の財務状況などによって分類するのですが、これを監査法人側も銀行が自ら行った自己査定に対してそれがちゃんと分類できているかの監査をするのです。

で、これがかなり面白いんですよね。

銀行の貸し出し先なんて、1000社以上あったりするので次から次へと色んな企業の財務状況をみたりその業界の特徴を把握したりするのでこの自己査定監査の業務をすると普通の監査以上に短期間で色んな企業の状況を知ることができる。

「この企業、大手だけど結構黄信号なんだな~」とか知ったりするとなんか新鮮なんです(笑)

また、この自己査定監査をしているとある程度アナリスト的な思考回路が身につくので金融機関とかに転職する場合には結構有益な経験となります。

たぶん、金融部にいる人とかが金融機関へ転職することが多いのは自己査定などで財務分析力とかのスキルが身についている人が多いからではないかと。

もちろん、自己査定監査においては銀行が貸し出しをしている先全部をこちらも監査するわけではないです。

そんなことしたら、いくらスタッフがいても足りないですからね。

自己査定監査の場合は、銀行が貸し出しをしている膨大な件数の中からサンプルをとってそれを自分たち監査法人側がやっているのであくまでも貸出先の一部なんですよね(それでも数百以上の件数にも及びますが・・)。

一部であっても、一人のスタッフに割り振られる自己査定の件数はかなり多いのでかなり財務分析能力はつきます。

格付け会社とか、そういうところに勤めているような感じがするんですよね(笑)

海外を巻き込んだ上場のための監査業務

上場、いわゆるIPOのための監査業務って始まりはかなりカオスな状態なんですけどクライアントの人たちと一緒に頑張ってIPOに至った時の達成感というのはかなり高いです。

しかも、自分が当時監査法人にいた時に担当していたIPO監査の案件が海外市場や海外の会社を思いっきり巻き込んだりするいわゆる国際業務的な感じで上場を目指していたので今までにない上場準備監査を経験しました。

普通、あんまり海外の提携監査法人のスタッフの人たちと一緒に仕事をすることなんてないんですけどその時はその対象となっている市場の海外の提携事務所のスタッフやインチャージなどがぞろぞろと日本にやってきて同じ部屋で監査業務をやっていました。

もちろん、相手は英語で話しかけてくるのですがこっちの日本の監査法人側のスタッフ全員が英語を話せるわけではないので留学経験がある自分とか英語ができる人が何かと業務中に手を止めて通訳的なことをしたりとかなり前例のないような仕事でした。

繁忙期とかもほとんど関係なく、毎日遅くまで海外スタッフの人たちとも激論を交わしながら監査をしてめでたく上場にいたった時は本当に安堵感と満足感でいっぱいでしたね。

正直、IPO監査は相当大変なのでもうやりたくはないのですがこの時を思い返すと「なかなか経験できない貴重な仕事をしたな~」と思ったりするのです。

内部統制のヒアリングが上手くいった時

自分は、内部統制監査がとても憂鬱で苦手なのです。

その理由は、単純で「あまり頭の回転が早くないのでクライアントにヒアリングをしてもすぐに理解できないところがある」ということでした(笑)

システム面とかの、自分の専門外の領域でも関係なくウォークスルーやTOCをやったりしたければいけないので1回チャンスのヒアリングのためにどれだけ事前準備をして知識やヒアリングの流れをイメージするかの練習が大切なんですよね。

で、それが上手くあたった時は苦手な分野を上手くできたという高揚感が生まれたりもしました。

まあ、積極的にはやりたくはないという前提ですが(笑)

ギャンブルで利益を出す会社の任意監査

最後に、業務と言うよりは面白い会社の監査をしているとやっぱり面白いですね(笑)

任意監査で、なんと色んな合法的なギャンブルで利益を出してそれを商売にしている会社の監査業務にあたったことがあります。

ギャンブルというと、宝くじとか競馬、競艇やサッカーくじなど色々とあるのですがそういう個人でやるようなことを企業でやるということです。

社員数は、アルバイトも含めても10名に満たないぐらいの会社なんですけど高度な統計解析システムとかを駆使してしっかりと安定した利益を上げているんですよね。

正直、その解析システムを買い取りたくなりましたよ(笑)