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監査法人への就職年齢について。20代までなら問題なく、30代は景気次第

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監査法人の業績はクライアントありきなため、かなり景気動向に左右されるところがあるのですが最近は落ち着いてきましたね。

リーマンショック後の厳しい時は、「大学在学中に合格もしくは社会人経験3年以上」というのが暗黙の了解になっていたそうですが現在は合格者の抑制もありかなり門戸が広くなっています。

今回は、監査法人の就職年齢について色々と述べてみたいと思います。

監査法人側が期待する採用年齢ランク

監査法人が採用したい人材というのは、当然のことながら「会計士試験合格者(論文試験)」から選別することになりそれは若ければ若い方がいいということになります。

だから、これを言っては元も子もないのですが採用年齢の有利さということを考えると「大学在学中に合格した人」というのが一番有利なのは当然といえば当然ですよね。

もっとも、この若ければいいというのは会計士だけじゃなく弁護士とか医者とか他の業種でも新卒で入社する場合はそうでしょうが。

ただ、この在学中合格が最強としてそれからどのくらいの乖離までが合格ラインとして許容されるのかというのは大きいです。

旧バブル時代(1980年代後半)なんかはイケイケどんどんの採用体制だったらしく、50代の合格者を採用していたということもあるので景気動向によっても大きく変わってきます。

でも、現在はリーマンショックからの不況による採用抑制も落ちついてきて会計士協会も過度な合格者増員などもしないでしょうからしばらくは安定した「一定の採用基準」が暗黙の了解として続くでしょう。

社会人で若ければ就職は相当強い

では、その現在の景気での暗黙の了解というのはどのくらいまでなのでしょうか。

まず、個人的に感じるのは20代後半でも他業界での社会人経験があると相当有利だなという気はしています。

実際、リーマンショック後の採用大幅抑制が会った時でも自分は社会人経験があったおかげでなんとか中堅監査法人に拾ってもらった部分もあります(USCPAなので参考にならないかもしれませんが)。

もちろん、日本の会計士試験は社会人が働きながら合格するしろものではないので社会人経験がある合格者が少ないのですがそれでも「25歳~26歳とかで論文合格で他業界で3年ほどの社会人経験あり」なんて人がいたらただ若いだけの人より欲しいという監査法人も多いでしょう。

何しろ、会計士は他の業界への理解というのも重要になってくるので会計士以外の職種を経験している人というのはやはりどこか他の人とは違った強みを職場で発揮してくれるというのを現場でも感じたことがあります。

景気がそれなりによければ20代で合格すればBig4は安泰か

現在の監査法人の採用事情は「試験合格者=採用」という感じで落ち着いてきているので基本的には社会人経験がない20代半ばとか後半でも、Big4であれば大量採用なので十分に受け皿になってくれます。

在学中に合格して大学卒業前に就職活動している人なんかは、それこそ不採用になることがあるのかと疑問に思ってしまうぐらいですね。

なので、現在は一旦他業界で働いてから会社を辞めて予備校通いに専念してブランクができたとしても20代であれば全く問題ないのではないでしょうか。

会計士試験の合格者も、「Big4の採用人数=試験合格者」とほぼなっているところがあるので合格者は原則採用するというが暗黙の基本スタンスになっているという感じに思えますね。

自分が監査法人にいた頃は、20代前半とかで合格している人は採用面接でもかなりエッジの聞いた発言をしてしまっている人でも全然採用されていると聞いたことがあります。

新人が入ると、その現場で噂になったりするのですが面接エピソードで「あの彼、面接の時に私はスーパースターになりたいですって言ったらしいよ」というにわかに信じがたい話を聞いたりしたこともあります(笑)

あ~、そういう人でも採用されるんだな~と今の景気の良さを物語っているようでした(笑)

未経験で30代の就職となると、景気によるところも

で、20代は全く問題ないとして全くの未経験で30代の人たちが試験に受かって採用されるかどうかについても気になるところだと思います。

景気がそれなりに悪くない過去のケースだと、30代前半ならやはり試験合格すればBig4のどこかしらはまず採用されるということになります。

実際、30歳すぎの人たちが前職ありで入ってくるケースは結構ありましたので。

さすがに30代ともなると、他の業界で社会人を経験しているケースがほとんどなので自分が年下上司とか先輩のことを気にしないならまず入所することはできるんじゃないでしょうか。

ただ、やはり現場を回しているのは20代や30歳丁度くらいの人が多いのがこの監査法人なので年齢を自分が気にするのであれば辞めた方がいいかもしれません。

逆にいうと、とにかく監査法人に入りたい人であれば社会人経験を経て一旦会社を辞めて勉強に専念して合格すれば入れるということですね。

とにかく、2008年のリーマンショックのような不況が起こらないことだけを祈れば大丈夫です。

監査未経験で40代で監査法人ってどうなの?

さて、40代で未経験で監査法人に入所することはできるのでしょうか?

これを考える人は少ないとは思いますが、人間は何歳でもチャレンジしていきたい生き物なので40代でも会計士試験に合格して監査法人への就職や転職を狙っている人はいるはずです。

実際、毎年の公認会計士試験では受験者の最高年齢が60代という年も多いです。

20代や30代よりは相対的に厳しいのが40代ですが、絶対に無理とは思いません。

要は、若い人以上に監査法人に貢献できそうな経験があるかどうかです。

例えば、経理や財務職を経験した40代の人が受験することは結構あります。

その場合、監査法人側からすると監査未経験でも監査対応する側の視点を持った人材を採用することになるのでメリットは多いでしょう。

もちろん、直接会計的な経験はなくても前職でやっていた仕事を法人内で活かせそうと判断されれば採用につながる確率も高くなるでしょう。

大事なのは、いかに自分の経験や知識を監査法人に分かってもらえるように準備して面接
や書類でプレゼンするかということです。

年齢を他の人よりも重ねていれば相応の経験を求められるのは当然なので、多様性のある人材獲得意義を監査法人側に知らしめることができるかの勝負になります。

経験の浅い20代の人と同じ取り組み方では負けますが、余計なプライドを捨てて自分の経験を活かせるように工夫する気概があれば40代でもいけます。

監査法人は、事業会社に比べて未経験者に対する門戸が広いので試験に合格さえすればチャンスは広がります。

現在では、単に年齢だけで判断している監査法人は少ない

もちろん、上記の年齢の話は監査法人側の採用動向によって左右されることが前提ですが現在では極端に採用を増やしたり絞ったりすることはあまりなくなりました。

2000年代とかは、金融ビッグバンがきっかけで会計基準に大きな変化が生じて会計士の需要が一気に増えたことがありました。

そして、その後にリーマンショックがきっかけで好景気から一気に不景気へと経済状況が変わって人手不足で大量に採用したのに一気に人手過多になって人員削減するようになりました。

そのため、BIG4を始めとして監査法人業界は学んだはずです。

もちろん、景気が大きく変化したり会計制度が大きく変わったりすることは今後絶対にありますが人数を単純に調整するだけのやり方だけでそういった変化に対応することはないのではないか。

そのため、年齢を気にして会計士を目指すことを頭で考えて迷っているぐらいなら飛び込んでみた方が案外良い意味で拍子抜けすることもあるでしょう。

採用は年齢だけの要因ではないからです。

色んな要因で監査法人は採用可否を判断します。

よく、チャレンジするのは若いうちだけと言う人もいますが何歳になってもやらなかった後悔はずっと残るでしょう。

頭で考えているだけでは一生解決しないのは、自分の経験上でもよく実感しました。

できることからまずやってみましょう。