みんな、監査法人だけじゃなくて通常の会社でも中小よりも大手がいいですか?
確かに、大手の方がブランド力と日本を動かしている満足感に浸れます。
しかし・・・今回は大手監査法人からマネージャーとして中堅監査法人へ転職してわずか数年でパートナーになった元上司の例を出しながら中堅監査法人ならではの転職メリットについて言及したいと思います。
成長が早いのはマジ
中小の監査法人では人材を募集するときによく会社側からアピールされることで会計士またはビジネスパーソンとしての「成長が早い」というのがあります。
これ、実際ホントなんですよ。
ビッグ4でも部署やチームによって色んな業務を並行してやることはもちろんあるんですけど、特に科目調書なんかは大手では一つの勘定科目について大量に深く担当して調書作成することが多いですよね。
それとは逆に、中小だと科目調書を5~10科目ぐらいを一人で作成することもざらにあったりします。
2~4人のチームを組んでクライアント先で仕事することが多く沢山の科目を必然的に少人数でやることになるからです。
それだけでなく、大手のスタッフなどではほとんどやることがない「審査資料の作成」「品質会議のレギュラーメンバーとして参加」「研修講師」などなど、J1やJ2の段階から会計監査だけでなく多くの業務を任されることが多いです。
「DD(デューデリ)」や「バリュエーション」などの専門的な分野にアサインされることも少なくないです。
色んな事を大手の人たちよりも経験する場面が多いので、1~2年目から現場責任者であるインチャージを任されることもあったりします。
インチャージになって2~3年目から対クライアントの責任者になるやりがい
大手だと、クライアントも大手だから監査チームの人数が10人を超すことは珍しくないですよね。
そうなると、必然的に経験年数の長いマネージャーやシニアマネージャーが主査を務めることがほとんどなのでスタッフもしくはシニアスタッフの段階でインチャージというのはあまり考えられません。
でも、中小だとクライアントの規模も小さいところが多いので実力があれば早い段階で現場を回してやりがいを得ることができます。
となると、ある程度大手で経験を得たシニアスタッフやマネージャーが中堅監査法人に移籍した場合、基本的にはマネージャー候補もしくはパートナー候補前提での入社が期待されているわけです。
大手からの転職組はパートナーになれる確率が高い
特に、ビッグ4で主査を経験したマネージャーが中堅の法人に移ってくる場合はさらにパートナーになれる確率が高くなります。
この業界、新卒で一から同じ監査法人に勤めてそのままパートナーまで上り詰めるというケースはあまりありません。
特に、大手ではそうですね。
会計士として監査法人で長くやっていきたいと考えている人にとっては、パートナーというのは業界の万人が認める「憧れの成功者」ですからね~。
大手にずっと勤めていてず~~~っとマネージャーどまりで定年を迎えそうな人もいるわけですよ。
パートナーは役員とほぼ変わらないので、選ばれた人間がなれるのは周知の事実ですよね。
マネージャーもしくはシニアマネージャーまでは、よほどダメ職員じゃない限りは多少の差はありますけど基本年功序列で長く勤めてればいつかはなれますからね。
でも、パートナーへの壁は厚いのです。
大手では特にそうなので、その壁を感じてパートナーの椅子を求めて中堅監査法人にきて2~3年ほどでパートナーに昇格する人も多いです。
自分が尊敬していた元上司もそのパターンでした。
それを知った時は自分のことのように嬉しかったのを覚えています。
中堅は大手出身者を歓迎しているという逆説的な事実
「でも、中小の監査法人の方が会計士としての成長が早いとパートナーの方々も感じているのなら、大手にいた人は逆に頭でっかちで中堅監査法人にはあまり歓迎されないのではないか?」
いやいや、そんなことはないんです。
ここが面白いところで、やはり採用する側も「大手にいた」というネームバリューを歓迎しているんですよね(笑)
あとは、この業界はビッグ4が9割以上の監査を独占しているので会計士の絶対数は大手監査法人出身者が多いからなんですよね。
中小から別の中小へ転職することはあまり聞いたことがないです。
そもそも人数が少ない事と、あまりメリットがないからですね。
あとは、中小の監査法人を立ち上げて運営している最高責任者・理事長(シニアパートナー)はほとんどがビッグ4の出身ですからね。
そういったことで、中堅監査法人のパートナーのほとんどは元ビッグ4のマネージャーだったりと業界同士でつながりがあることも多いので大手から中小へ知り合いの監査法人に移籍する感覚で歓迎されるという仕組みなんです。
というわけで、パートナーになりたかったり実力を一気に上げたい野心家な会計士には中堅監査法人もアリだよ~ということを言いたいです。
以上!
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